移住者に向けて日本語で募集をかけている色々なサービス、セミナー、教材商法。海外移住経験者だからこそ、手厚くサポート、気持ちがわかるなんて書かれているものはだいたい怪しい。今やネットさえあればどこでも世界中のどこでも仕事ができるし、情報にアクセスできる。だから海外移住のハードルは10年前に比べると断然低い。けれど日に日に悪質な詐欺、搾取は増えている。外国人だからと詐欺をするのではなくて、日本人同士で詐欺をするケースの方が多い。
ドイツでよく耳にする詐欺は、賃貸の振り込め詐欺、ドイツ移住サポート、とくに親子留学。それぞれの手口はなんら変わりない、大金を払ったあとに音信不通になる。詐欺とは言えないレベルの、悪質なものだ。もう少し頭をつかってバレないように華麗にお金を奪ってみろと思うのは、映画や小説の読み過ぎだろうか。とにかく、日本からドイツへ移住する際に頼んだエージェントと音信不通になるというのは日常茶飯事である。
何を気をつけたら良いのか?と考えた時に、契約書を交わす前に頭金や前払いなどはしないに限る。口約束だけでお金は払わないこと。
ドイツで賃貸の契約をする流れの中で頭金を払うのは、正式な請求書が送られて来てからだ。皆、会社名義もしくは大家さん名義の銀行口座を持っている。最近は外資の銀行の増えているが、まだまだドイツ資本の銀行の方が根強い。まずドイツ国内でやりとりがある場合に、ドイツの銀行なのかその他の国の銀行なのかを確認するだけでも詐欺かどうかわかる。
エージェントや通訳などに依頼する場合、登録していない人は怪しい。ドイツにもコンサルやエージェントという職業はもちろん存在しているが、彼らはちゃんと税務局に届出ていて納税者番号を持っている。なので請求書などには必ず納税者番号、会社や事務所の詳細が詳しく載っている。それがちゃんとできてない人は怪しいとしか言えない。いくら友達のコネで紹介されてもだ。
海外移住の初期段階で英語や現地語ができないとなると、頼りになるのは日本語でのサービスだ。言葉ができないというのは、その分詐欺に合うリスクも上がる。もちろん現地語ができたところで詐欺に遭うケースもある。
英語や現地語を習得することは、事件や詐欺に巻き込まれるリスクを減らすことにつながると思う。